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【小休憩】6月のピクテ・グローイング新興国株式ファンド(毎月決算・予想分配金提示型)の分配金報告

2024年7月3日

こんにちは。かわ吉です。

ピクテ・グローイング新興国株式ファンド(毎月決算・予想分配金提示型)の5月の分配金が発表された。

6月の分配金は以下。

ちなみに5月の分配金は以下。

ピクテ・グローイング新興国株式ファンド(毎月決算型・予想分配金提示型)は12カ月連続の分配金となった。分配金は5カ月連続の100円。いいじゃん。

決算日の前営業日の基準価格に応じた分配方針通りの分配金が支払われた。ルールがあるって素晴らしい。

ちなみにこのファンドの分配方針は以下。

人気のインカムファンドであるアライアンスバーンスタイン米国成長株投信C・Dコースの分配方針と比較すると分配方針は細分化されている。

このファンドの詳細や魅力は以下の記事で解説済。

ここ数年は、米国株ブームもあり、米国株や先進国株がメインの投資対象であるインカムファンド(AB米国成長株投信や世界のベスト)に集中投資している人も多い。

今後、経済成長率で比較すると先進国より新興国の方が高くなる見通しであり、新興国株が先進国株をアウトパフォームするフェイズが来る可能性も十分にある。

そのように考えると短期的には、AB米国成長株投信や世界のベストでは安定したインカムが狙えない。かも。ということはこれらのファンドに以外に分散投資して、インカムの収入源を増やすことも大切。かも。

そして、その分散投資の対象として有効になるかもしれないのが、ピクテ・グローイング新興国株式ファンド(毎月決算・予想分配金提示型)

このファンドのコンセプトや予想分配金提示型などの仕組みは非常に投資妙味を感じる。

ただ一方でこのファンドは2023年4月に設定された比較的新しいファンド。まだ若いファンド。

つまり、実力は未知数。良く言えば可能性は無限大。とはいえ、基準価格や分配金実績の経過観察をして投資判断をするべき。

そこで、毎月発行される月次レポートをベースにこのファンドの動向をチェックしていく。

現時点ではPV数が伸びないのでほとんどの投資家はノーマーク。これは伸びしろですね~~(本田圭佑)

とりあえずこの記事が読者の資産運用の一助になればうれしい。

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ファンドの基本情報

■ファンドの現況

基準価格と純資産価格の推移は以下。

基準価格は対前月比で▲315円(▲2.48%)だが、純資産は+3.9億円(+5.57%)となった。基準価格は下落したが、純資産は増加。資金が集まっているぜ。

とりあえず現時点では基準価格と純資産ともに堅調に推移している。

当ブログでは、基準価格と同等もしくはそれ以上に純資産が大切だと考えている。なぜなら、純資産が少なすぎると長期保有することが難しくなるから。これは純資産が少ないことでファンドが繰上償還するリスクがあるからだ。

そしてその繰上償還のリスクが高まる水準が、純資産30億円と言われている。だから、純資産が30億円を長期間下回っているファンドには注意した方がいい。

ただ、ピクテ・グローイング新興国株式ファンド(毎月決算・予想分配金提示型)はその心配は不要。現時点で56.7億円あり純資産も右肩上がりに成長しているから。安心安全。

さて、ちなみに2024年3月以降の基準価格変動の内訳は以下。

株価も為替もダメダメ。5月は小休憩。

ポートフォリオの状況

次にファンドの中身を変化をチェックする。

国別の投資比率に大きな変化はない。インド・ブラジル・メキシコの3トップ。バルサでいうならメッシ・スアレス・ネイマール。

投資比率も特定の国に偏っていないのでOK。1つの国に対する投資比率は高くても20%程度。

新興国株投資は、先進国株式と比較してカントリーリスクが高いので、分散投資が基本。 一般的に新興国は政治・経済・社会情勢が先進国と比較して不安定だから。クーデーターは日常茶飯事。

続いて業種別の投資比率は以下。

引き続き金融セクター中心のポートフォリオ。

続いて組入上位10銘柄をチェックする。

組入比率が一番高いナスパーズは南アフリカのネット企業。消費者向けにインターネット関連サービスなどを提供する企業。世界のインターネット関連企業に投資を行う。

市場概況と今後のポイント

以下はピクテの見解。

■市場概況

5月の新興国株式市場(現地通貨ベース)は月間で上昇となった。
新興国株式市場は、月初にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が追加利上げの可能性は低いと発言したことや、月半ばに発表された米消費者物価指数(CPI)の伸びが鈍化したことなどから、米国の年内利下げ期待も高まったことで、投資家に安心感が広がり、月半ばにかけて上昇基調となった。

また、中国当局が、不動産市場のテコ入れ策を発表したことも、プラス材料となった。その後、根強いインフレ圧力を受けて米長期金利が再び上昇したことや、米ハイテク株安などが投資家心理にマイナスの影響を及ぼし、月末にかけて下落基調となったものの、前月末比では上昇を維持して月を終えた。

国別では、中国は不動産市場のテコ入れ策の発表などが相場を押し上げ、上昇した。

南アフリカは、主力のインターネット銘柄のほか、素材セクターや金融セクターの銘柄などが上昇した。

インドは、全体では上昇しましたが、先行きの業績動向への懸念が残るITサービス銘柄が引き続き下落したことなどが重荷となり、上昇率は相対的にみると小幅にとどまった。

ブラジルは、ルラ大統領によって最高経営責任者(CEO)が解任されたブラジル石油公社の株価が大幅下落したことが響き、相対的に下落率が大きくなった。

◆今後のポイント

長期的には、新興国経済は、若い労働人口が豊富であることなどを背景に、中間所得層の持続的な拡大や構造変化に後押しされ、先進国を凌ぐ成長力を有しているとの見方には変更はない。

新興国株式のバリュエーション(投資価値評価)は、先進国株式に比べて依然として魅力的な水準にある。

2024年の新興国における政治イベントでは、インドでは総選挙の開票が実施されたが、与党が議席を大幅に失った。

また、メキシコでは大統領選挙が実施され、メキシコ初の女性大統領が誕生することになったが、今後は米国の大統領選を11月に控え、移民問題や貿易、安全保障を含む米国との関係など新体制の政策を注意深く見守る必要があると考える。

こうした政治的な動向を受けて、株式市場の値動きは大きくなる可能性もあり、注視が必要と考える。

東南アジアについては、アジアにおける製造拠点の分散化の流れなどから恩恵を受けると予想される。

南米では、メキシコは、米企業などの「ニアショアリング(事業拠点の近隣移転)」先として恩恵を受けると期待される。また、ブラジルの利下げサイクルは、景気下支えに向けて想定以上に長期化する可能性があるとみている。

世界経済の減速懸念が高まる一方、インドについては、足元の景気動向についても概ね良好で、長期的にも相対的に高い経済成長が期待できるとみている。しかし、バリュエーションは相対的に高水準で、銘柄選別が重要になると考える。

分配金は横ばい

5カ月連続で100円の分配金を記録した。確実に分配金水準は上がった。

ただ、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信C・Dと比較して分配方針が細分化されているので分配金の爆発力がないのは残念だが。

そして、このファンドはあくまで新興国株式ファンドなのでリスクは高い。だから、リスク許容度が低い投資家の集中投資は危険。no more 集中投資。

ABDや世界のベストと併せて保有するのはOK。

ただ販売会社はまだまだ少ない。

まだまだ多くの投資家にとって身近なファンドにはなれていないけど、個人的には今後が楽しみなファンドの1つ。

引き続き動向を追っていきたい。

以上。



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