その他インカムファンド

【化けるかも!?】フィデリティ世界バリュー株式ファンドDは優良インカムファンドか?

2024年6月29日

こんにちは。かわ吉です。

かわ吉ブログでは、優良インカムファンドを探し続けている。

アライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dや世界のベストを上回るインカムファンドはそうそう見つからない。それどころか、比較すればするほどこの2ファンドが最強であることが証明される。

言われなくてもそんなことは分かっている。

でも分かっていても新しいインカムファンドは探さなければならない。

なぜならブログのネタがないから。というのは半分本気で半分冗談。

確かにかわ吉ブログはネタ切れがち。でもね、新しいインカムをファンドを探し続ける合理的な理由ももちろんある。

個人的に考える探し続けるメリットは以下。

メリット

①機会損失を避けることができる

⇒未来永劫繁栄し続けるファンドはない。そのように考えると特定のファンドを妄信し続けるのは危険。これはABDや世界のベストも同じ。インカムを狙うにあたってこれらのエース級インカムファンドより優れたインカムファンドがあるのであれば乗り換えるべき。

②自分の保有しているインカムファンドがいかに優秀か再認識することができる

⇒特にエース級の毎月決算型ファンドであるABDや世界のベストを比較対象にすると大半のファンドがぼろ負け。もはやABDや世界のベスト以外のインカムファンドのホルダーは比較しない方が良いかもしれないと思うほど。

いずれにせよ良いインカムファンドを探し続けることは大きなメリットがある。悪いパフォーマンスのファンドを長期間保有することによって発生する機会損生を避けることができるし、自分の保有しているファンドがいかに素晴らしいか再認識することができる。

でもファンドを分析するのは手間がかかるし時間がかかるし時間がもったいない。

投資はあくまで人生を豊かにする1つの手段に過ぎない。だから、投信分析なんかに大切な時間は使わなくてOK。

ということで今回、紹介するインカムファンドは、フィデリティ世界バリュー株式ファンドDコース。

結論、このインカムファンドは、リスク許容度高めで短期的に高い分配金利回りを狙いたい投資家の選択肢になる。ただ、エース級の毎月決算型ファンドであるアライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dや世界のベストと比較すると若干見劣りするかもしれない。

ということで、今回はこのファンドについて解説する。

この記事が読者のインカムライフの一助になれば幸い。

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当ファンドの概要

まずはこのファンドの概要について解説する。

ファンドの特色は以下。

主な概要は以下。

設定日は、2021年8月10日であり、運用歴は4年弱。まだまだ若いファンド。

注目すべきポイントは以下。

①純資産

純資産は135億円であり、早期償還リスクはなんともいえない。魔の30億円は上回っている。めちゃくちゃ多くはないが安全圏内。

②基準価格

たこ足分配にはなっていない。基準価格は10,000円以上をキープ。予想分配金提示型だから仕組上、たこ足分配にはなりにくい仕組みでOK。

③運用管理コスト

運用管理コストはアクティブファンドとしては良心的。ただ、エース級のインカムファンドであるアライアンスバーンスタイン米国成長株投信や世界のベストよりも低い。

④投資対象は全世界株式

投資対象は全世界株式。ポートフォリオは米国株が76%と高い比率を占めている。その他はカナダ、イギリス、オランダで構成。

ポートフォリオの構造と特徴

次は、フィデリティ世界バリュー株式ファンドDのポートフォリオの構造と特徴について解説する。

組入上位10銘柄

マイクロソフトやアルファベットなどの大手IT企業は上位10銘柄に組み込まれていない。

セクター別投資比率

金融、資本財、一般消費財、素材の4セクターで60%超を占める。

ただ、これだけではポートフォリオの特徴がイメージしにくい。情報技術セクターの比率が高いことでどのような影響があるのか理解することが大切。

そのためにもまずは、セクター別投資比率をもっとシンプルに整理する必要がある。

かわ吉ブログでは、各セクターを大きく3つに分けて考えるようにしている。

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参考:ポートフォリオを以下の3つに分けることで、そのファンドのリスクがざっくりではありますがイメージできる。

①金利敏感株:金利動向の影響を強く受ける銘柄でリスク度合いが大きい

②景気敏感株:景気動向の影響を強く受ける銘柄でリスク度合いは大きい

③ディフェンシブ株:金利動向や景気動向に左右されにくい銘柄で比較的リスク度合いが小さい

このファンドのポートフォリオを3つに分けた結果は以下。

圧倒的景気敏感株。ほぼ景気敏感株で構成されていると言っても過言ではない。

このファンドの得意な局面と苦手な局面

このファンドの得意な局面と苦手な局面は以下。

得意な局面:金利高い&景気強い

苦手な局面:金利低い&景気弱い

当ファンドの分配金利回り

ここからはこのファンドの分配金利回りについて解説する。結論、分配金利回りは普通。

参考:このファンドは予想分配金提示型。予想分配金提示型は、基準価格に応じて受け取れる分配金があらかじめ決まっている。このファンドの分配方針は以下。アライアンスバーンスタイン米国成長株投信C・DはMAX500円が狙えるけど当ファンドはMAX400円である点には注意。

このファンドの分配金利回りは、1.8%~14.1%で推移。ABDや世界のベストと比較すると若干弱い。

設定来の分配金利回りの推移は以下。

エース級のインカムファンドとの比較

ここからは、エース級のインカムファンドであるアライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコース・世界のベストとこのファンドを比較してみる。

比較ポイントは以下の4つ。

①リターン

②リスク

③組入上位10銘柄

④分配金利回り

これらを比較すればこのファンドの特徴がイメージしやすくなると思われる。

①リターン

リターンの比較結果が以下。

直近1年で比較すると世界のベストと同水準のリターン。基本的にポートフォリオは世界のベストに似ているから動きも同様になりがち。

3年で比較するとABDを若干アウトパフォームしているが、世界のベストには負けた。

②リスク

見るべきはリターンだけではダメ。リスクも見ないと、下落局面で予想以上の含み損を抱えて狼狽売りリスクが高まるから。投資は、良いところも悪いところも知って投資しよう。結婚は、良いところしか見ずに判断するから失敗するんだよ??

ということで比較した結果が以下。3ファンドで比較できたのは1年のみ。

3ファンドでの比較は直近1年のみだけど、リスクは一番高い。景気敏感株に全振りしているポートフォリオだから仕方ない。

③組入上位10銘柄

続いて組入上位10銘柄について比較する。ぶっちゃけ優良なインカムファンドのポートフォリオってアライアンスバーンスタイン米国成長株投信か世界のベストに似たものが多い。どちらにも似せずに良い分配金実績を出すファンドは見たことない。

だから、分配金実績のみでファンド選びをすると似たようなポートフォリオのファンドに投資してしまうリスクが高い。商品を分散してもポートフォリオが似ていれば分散投資にはならない。ということは、組入上位10銘柄はチェックしておいた方が良いんだ。

と言うことで組入上位10銘柄と比較した結果は以下。

組入上位10銘柄はいずれもABD、世界のベストと被っていない。

前述したセクターを3つ(金利敏感株・景気敏感株・ディフェンシブ株)に分けると圧倒的にディフェンシブ株の利率が高い。これは新しいパターン。

このように見ると、ポートフォリオが大きく偏っているのが良く分かる。方向性としては世界のベスト寄り。

④分配金利回り

最後に分配金利回りの比較をする。

毎回、分配金利回りを比較するタイミングで俺は絶望するんだ。だって紹介するファンドの分配金が毎回弱すぎるから。頑張って良いとことを見つけようと頑張るけどフォローもできないお粗末レベル。

今回は、微妙な結果となった。

2022年はABDに勝っているけど世界のベストに完敗。

ポートフォリオとしては世界のベスト寄りだから、これを上回ればこのファンドの存在意義がある。でもそれを上回れないということは、、、

そんな認識。

このファンドに投資すべき人

このファンドに投資すべき人は、リスク許容度高めでABDや世界のベスト以上の分配金利回りが狙える可能性に賭けたい人。

ポートフォリオが景気敏感株に偏っているから、投資タイミングがバチっとハマれば、ABDや世界のベストを短期的に大きく上回る分配金利回りが狙える。かも。

ただ、現時点ではこのファンドに投資するくらいなら世界のベストでOK。そんな認識。

松井証券は活用できない

今回の記事を読んでフィデリティ世界バリュー株式ファンドDコースでインカムを狙おうと考えた人。

どこでこのファンドを買うつもり?もしかしてSBI証券や楽天証券ではないよな?やめてくれよ。そんなもったいないことは。(倒置法)

高い運用管理コストは資産形成の大敵。資産形成するのに年間2%前後の運用管理コストをチューチュー吸われている場合じゃねえ。

高い運用管理コストは保有する証券会社を選べば取り返すことができる。それは松井証券。

ただ今回も使えない。なぜならこのファンドは松井証券で買えないから。キツイ過ぎる。

このファンドを紹介しても収益化できないじゃないか。

ちなみにこのファンドの販売会社は大和証券のみ。

バランスは良くないけど投資タイミング次第で化けるインカムファンド

今回、紹介したフィデリティ世界バリュー株式ファンドDコースは優良インカムファンドではない。これはポートフォリオが景気敏感株に大きく偏っているから。バランスが悪い。

ただ、バランスが悪いゆえに投資タイミングがバチっとハマれば短期的にはエース級の毎月決算型ファンドであるABDや世界のベストを大きく上回る分配金利回りが狙える。かもしれない。

ただ、別に焦って投資したいインカムファンドではないから、様子見でOKだと思う。

以上、お役に立てれば幸い。



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